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2012.05.22 Tuesday
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沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史
2010.02.22 Monday
濃かった。とにかく濃かった。
読む前は、「やっぱ沖縄だけに政治色が強いルポ本なのかな」とか
「ちょっと硬派そうな本だな」と身構えていたのだけれど、
戦後の裏沖縄をのぞき見してる感覚になるような、
ちょっとスキャンダラスでドラマチックで、ぞくぞくするようなルポでした。
出てくる人物がみーんな濃ゆくて、
ヤクザ映画とか松本清張の小説を地でいくような人生を送ってる人がいて、
さすが沖縄というか、想像通りのエネルギッシュな土地なんだなと納得。
『誰にも書かれたくなかった』というタイトルとはうらはらに、登場人物たちの華やかさに一筋の陰を落とす「混血」「貧困」「格差」「基地」「外国」というキーワードさえもまた、読む側を惹きこむスパイスになっているような。
不謹慎かもしれないけど、わたしはそういう部分に惹きつけられました。
瀬長亀次郎とか海燕ジョーとか・・・。
このへんドッキドキした。
語弊あるかもしんないけど、すっげぇかっこいいと思ってしまった。
沖縄がたどってきた歴史よりも、そこに生きた人たちの人生のほうに興味がいきました。
あーでもやっぱ、「沖縄」っていう舞台が、よりいっそう人間のおもしろさを際立たせているのかもしれないな。
あとなんだか、佐野眞一のちょっと意地の悪い切り口がおもしろかったですw